けいかく投資共和国

千里の道も一歩から。「人生是皆投資」らいふ。
資産が減ってるのではないかと思わせる小市民の投資ブログ。

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「投資戦略の発想法」の著者捕まる・・・

自分のオススメの本として紹介しました「投資戦略の発想法」(木村剛 ナレッジフォア)の著者、木村剛氏が、日本振興銀行の銀行法違反事件で逮捕されました・・・。
いや、そういう人物の本をオススメとして紹介している自分が恥ずかしいですが・・・・。
とりあえず、恥をさらして記事はそのままにしておきます。
もし本の内容が正しかったとしても、本人の人物に問題がある場合は、やはり社会人としていかがなものかと思います。

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「超簡単 お金の運用術」を読む

評価:
山崎 元
朝日新聞出版
¥ 735
(2008-12-12)

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ボーナスの時期がやってまいりました。
世間的には、なかなか厳しい状況みたいです。
私も当初予想より、約10万円ほど減額となってしまいました。
ローンを組んでおられる方は大変です。
とは言え、最近は証券会社のセミナー等でも「日本株強気へ」論調が出できているので、この機会に投資を始めてみようと思われる方もいるはず。
しかし、あんまり知識が無いうちに投資を始めるのも不安です。
「何か投資を始める上でお手ごろな本はないだろうか」という方にオススメなのがこの本です。

最近は新書でも投資関係の本は出ているのですが、正直玉石混交です。
この本の著者「山崎元」さんは有名な方で、色々な記事等書かれていますが、率直に意見を表明され、著者に対する批判的な視点も歓迎されており、意見に賛成するかしないかは別として、その姿勢には好感が持てる方だと思います。
(楽天証券でも記事を書いておられるので、著者が気になる方は楽天証券のレポートを参照されてみてはいかがでしょうか)

本の内容は「インデックスを使い、単純なポートフォリオを組む」と言った事がメインとなります。
そういう点では、「インデックス派」の投資関係の本を読まれる方にはそう目新しい事はありませんが、初めての方には色々と目移りせずに、そのことにのみに単純に集中して書いてある為、大変読みやすいものとなっています。
ただし、「個別株で一山当てる派」や「うねりをとる派」ではありませんので、そちらを投資に期待される方はご注意です。
基本、上記の投資の方法についてがメインですが、「401K」や「保険」「貯蓄」とうにつていも記述があり、投資だけでなく「お金の運用」トータルの本として読むことが出来ます。
また、「プライベートバンク」「住宅」「財政パニック論」「ギャンブル」などについても、ちょっとした記述があり楽しむことが出来ます。
投資を始めるにあたり、変な投資話に騙される前に、この手軽に読めて1,000円足らずの本に投資をして「普通の常識」を仕入れておくことをオススメします!!。

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「狩人の季節」(「マスターキートン」考)

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 「自分を虫けらだと思って、
 そこから這い上がろうとする奴は、
 虫けらといわない。
 それは人間だ。」

漫画マスターキートンの中に「狩人の季節」という作品があります。
主人公キートンのSAS時代の教官・ウルフが、麻薬がらみの犯罪に絡んでいると疑われ、警察の調査にキートンが協力するというお話です。

その教官・ウフルは逃亡の過程で、一人の売春婦を助けるために殺人を犯します。
そして、その売春婦・クレアの家に身を寄せます。
クレアはコカインに手を染めており、現実から逃げるためにウルフの目の前で使用しようとしますが、ウルフに制止されます。

「何するんだよ、コカインなんだよ
 ヘロインの何倍もするんだから」

「そんなもの吸う奴は虫けらだ」

ウルフは、これを契機にクレアの家を出て行こうとします。
しかし、彼女は床を見つめながら彼にこう言います。

「あんた、私が薄汚い売春婦だから抱く気もしない・・・そうよね。
 そうよね・・・
 あたし、虫けらだもんね、
 虫けらよ・・・」

振り返り、そんな彼女をみつめるウフル。
ウフルは、彼女が犯罪組織にがんじがらめになっている現状から助かりたがっていることを感じ取ります。
そして、彼はこの街での仕事をすませたら、彼女にこの街より連れ出すことを約束します。

彼は、仕事を済ませるために彼女の家のドアに手をかけます。
そして、彼女にこう言います。

「・・・一つだけ言っておく
 自分を虫けらだと思って、
 そこから這い上がろうとする奴は、
 虫けらといわない。
 それは人間だ。」

この作品は、この後「獲物の季節」「収穫の季節」と続くきます。
この作品群の最後のシーンで、クレアはあるお店の窓際でお茶を飲んでいます。
そこの窓から一匹のウサギが見え、店主が彼女にこう言います。

「ウサギ・・・
 哀れな生き物ですよ。
 一番狩られやすい・・・。

クレアは店主に言います。

「いいえ、そんなことはないわ。
 ウサギだって、追いつめられると勇敢に戦うのよ。」

冒頭の台詞は、マスターキートンにしては直球な台詞です。
しかし、自分はなかなか気に入っており、何かあきらめそうになった時には手帳に記載しているこのセリフを読み返したりします。

大きな困難であろうが、日常のちょっとしたことであろうが、何かに立ち向かう姿に人間としての本当の勇気と尊厳が見えるのかもしれません。
そして、このような姿勢がより世間で認められるようになればと思います。

困難に立ち向かう世界の全ての人に。
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「「大日本帝国」崩壊―東アジアの1945年」を読む

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 1945年8月15日から観る「大日本帝国」。
帝国末期のこの日に「本土・日本」はどのような姿を現したのか。
この日は、朝鮮、台湾、満州、樺太、南洋諸島といった植民地にどのように影響を与え、その後の国家建設にどのように繋がっていったのか。
時間の縦軸と、世界の横軸を柔軟に使い、そのときの世界を描き出そうとするこの本。
新書のなかでも、しっかりした内容を持ちながら、文章も読みやすくとても良い本です。

目次を見てもそのきちんとした内容は想像できますが、地図、参考文献、参考資料、年表、と新書レベルでは珍しく丁寧に補足資料が揃えられており、著者の真摯な態度が伺えます。

また、あとがきに、自国の歴史も他国の歴史も直視せずに安易な「歴史観」が蔓延し、国際化といいながら精神的には鎖国化している風潮に反発を覚える、といったような記述内容があることにも共感を覚えました。

最近の乱立、玉石混交の新書の中では、中公新書は質の確保に頑張っていると感じていますが、その中でも自分としては、かなり上位に位置すると思われるこの本。
この時代の歴史の本を読んでみようかという人には、オススメです。
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「強欲資本主義 ウォール街の自爆」を読む

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時事物の一冊かと思い、一度は素通りしたこの本。
著者の略歴、ゴールドマンサックスから自分の会社を立ち上げた事に惹かれて読んでみました。

なかなか面白かったですね。
ウォール街で仕事をし、拝金主義に嫌気が差して自分の会社を立ち上げた著者。
日本企業のカリスマ的指導者的な考え方、倫理観を持ち和を重んじ、消費者の為の商品を作るということが、企業の基本であり、日本はウォール街の真似をする必要は無いとします。
自分がウォール街で体験し感じたことに関する文章は読ませますし、著者自身ちょっと日本びいきかといっていますが、その体験から出たことですので説得力はあります。

最後の方の文化論・倫理的なことに関する文章は、あまり深いことは感じません。
が、そこはそれ専門の著書にまかせて、あくまで金融の世界の経験からと捉えて読むと良いと思います。
これから進むべき世界は、収縮均衡点を見つけて、身の丈にあった生活を求めること。
そういう提案は、確かにそうだと思いますが、はたしてみんなに受け入れてもらうことが出来るか。
耳の痛い話かもしれませんが、日本国民も今までみたいに「あれもこれも」して欲しい・したいと考えるのは難しいと思うべきでしょう。

著者の経験に基づく、経営する会社の基本方針などが感じられて良かったですね。
他の著作も読んでみようかなと思いました。
はたして、自分のボスもこれだけの信念を持ってやってもらっているのか・・・。

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「本当にヤバイ!中国経済」を読む

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正直、この本はタイトルと装丁で、大分損をしていると思われます。

内容はいたって、まじめでありながら面白いですね。
派手さはありませんが、着実に話が組み立てられていって、引き込まれていきます。 
中国本の多くは、中国の社会問題の内容だったり、今からは中国の時代だ風のが多かったりします。
しかしこの本は、誰でも手に入れられる経済の1次データや、ニュースソースを基に、中国経済の行き先不安を示しています。

この本が深みを与えているのは、中国経済の問題点を示す前に、現在の世界の状況の解説や、データを読み解くための国際収支などの基礎知識の解説に、結構なページを割いてある点です。
つまり、基礎的な経済知識から世界の経済動向を探り、各国の収支状況などをデータを基に読み解きながら、その世界の中で中国がどのような状況にあるのかということを、客観的データを基に示されていきます。
(中国のデータ自体が不審な点があるとはされているのですが・・・)

共産党が支配を永続させるためには、人民に食料・職を安定提供しなくてはならない。
しかし、国内は設備投資等が供給過多になっており、外需に活路を求めるしかない。
最大の貿易相手国のアメリカは、サブプライムで深手を負い、替わる欧州も遅れて景気後退に入ること思われる。
それに変わる日本に対しては、信用を失墜させているという、八方塞がりの状態。
輸出増加を継続させるために、金利を抑え「元」安にすれば、インフレ傾向になりと。
つまり、外国経済の悪化により経済成長が急激に鈍化し失業率が悪化すると共に、それをおさえるための低金利がインフレを招くという、スタグフレーションの可能性があるということみたいで。
そうすると、民心不安定となり、中国共産党の中央集権が弱まり、地方の力が強くなるという、群雄割拠の状況も想定されるみたいです。

中国そのものの問題の側面もさることながら、世界経済の状況から今後中国がどのような影響をうけると思われるのかを知りたい方は、読む価値があると思います。
また、サブプライム問題などについても解説がありますので、そちらを簡単に知りたい方の参考にもなるでしょう。

いや、しかし、きちんとした知識があれば、1次データからここまで読み取れるとは、すごいですね。
この手の本にしては、もう一度読み返してみようと思っています。
基礎的な経済の知識だけに限らず、論旨の組み立て方も参考になりそうです。
惜しむらくは、索引などが無いこと。
これがあれば、この手の本ではダントツの出来になっていたと思います。
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「ルポ貧困大国アメリカ 」を読む

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結構売れているみたいなので、読んでみました。
で、そこらへんの映画やドラマを見るより、よっぽど面白いですね。
売れているわけです。
どちらかというと、社会に出て働いている人、家族を持っているお父さん、お母さん方に読んでもらった方が刺激があるかも知れません。
もちろん、大学でのゼミ生でのディスカッションにももってこいかも。
あとがきの文章に、著者のこの憂うべき世界への願いが込められている感じがします。
「そして、この本を最後までお読みくださったみなさまと、未来を選び取る自由を決して手放さないと決めた世界中の仲間たちへ、愛をこめて」


ココから先は、うだうだな文章ですので・・・

自分の世代は第二次ベビーブームの終期にあたります。
受験戦争は浪人生も多く、過熱していました。
高校生活は、合格者数至上主義と教育理念との板ばさみの、二枚舌教育で嫌悪感しか抱いていませんでした。
今でこそ学校の先生も大変だなとは思いますが、その欺瞞の生活から抜け出すには試験の点数で先生に口出しさせないようにするしかありませんでした。
就職では超氷河期と言われて、これまた強烈な競争でした。
優秀な人が、かなり苦労しているのも見てきました。
普通だったら就職できそうな人が、出来なかった状態も見てきました。
最近は就職活動は「楽」という言葉で表されるらしいですが・・・。
そんな時代で育ってきたので、多分私の世代は「新保守主義」のDNAを埋め込まれた世代であり、「自己責任社会」「市場原理社会」といった時代のキーワードは、何の抵抗も無く受け入れられるものでした。

しかし、私たちの世界は軋み始めています。
それは、今の仕事でも感じていることでもあります。
その軋みを、新保守主義の牙城、アメリカを舞台に表したのがこの本です。
市場原理の大きな歯車が、教育・福祉だけにとどまらず、軍事分野にも組み込まれてきており、大きな所得身分社会で下層社会に編成された人々は、収奪の憂き目に会っています。そこは、這い上がることのできない、無限のあり地獄のような世界です。
はたしてこれが「市場原理社会」が本当に目指した社会でしょうか。
むしろ、マルクスなどの社会主義が危惧した状態がここにあるのではないでしょうか?。

しかし現在、共産主義国家の事実上の敗北を受けて社会主義の警鐘はみられなくなっているように感じます。
このような「市場原理社会」「民間至上主義」の登場は、社会福祉主義体制の、資本主義世界における行き詰まりに、一つは起因しているのではないでしょうか。
でしたら、私たちは今後どのように社会の進路を取ればよいのでしょうか。

自分は「新保守主義」のDNAを持っているとは思いますが、過度の「市場原理主義」には、やはり疑問を持っています。
「市場の失敗」を「政府が補完する」という、社会における対抗的分業の基本的なスタンスは、崩せないのではないかと思っているからです。
やはりどうしても、官が入っていたほうが良いと思える事はあります。
そこはどうしても費用対効果で考えると疑問がでるところでもありますが、一律にそれだけの尺度で物事を推し量るのは危険です。
(フリーライダーの問題も政府の政策を難しくしている所ではありますが・・・)
今は振り子が、福祉体制から市場体制へのブレの時期ではないかと思います。
どちらかにブレ過ぎた政策を取っていては、ココから先の未来に禍根を残す事を、この本は予感させます。

みなさんたちの身近の政治家はどうですか?
団体の首長さんの政策はどうですか?
票集めの福祉バラマキ政策や、効率至上主義の「民間委託」を、てんでバラバラにお題目のように唱えてはいませんか?。
どこにお金を使い、どこは効率を求めるのか、その手綱さばきがはっきり示せない首長は危険な感じがします。
私たちは、著者のあとがきにあるように、未来を選び取る自由を手放さないように、放棄しないようにしないといけませんね。
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「「中国問題」の内幕 」を読む

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最近の中国株式の下落により、アセットアロケーションにおける外国株式の新興国割合が低下しちゃいました。
で、下落しているし割合的にここで買い増ししてもいいかな?、ぐらいになったのですが、正直最近のチベット問題以外には、中国の現在の事情に疎いので、少しは投資適格国なのか勉強する必要があると思い、読んでみました。
こういう本は、時期ものなので、自分の思考のOSみたいなものにはなりにくいと思いますが、内容を中国の社会問題全般というより、共産党における内部闘争に焦点を当てたことにより、内容が濃くなっており面白く読めました。

現在中国は、毛沢東・周恩来・小平というカリスマがいなくなり、共産党の内部は「上海グループ」(新興富裕経済系)・「団派」(共産党青年系)・「太子党」(革命家子弟系)による利権を絡めた派閥抗争が激化しており、これに加えて「人民解放軍」の存在が事を複雑にしているみたいです。
この事からわかるように、この本の中にも書かれていることですが、どうも現在の中国は、戦前の日本の状況に似ているようです。
幕末・明治からの元勲が不在と成り、藩閥政党、藩閥解体後の政党の権力闘争、経済不況による社会不安を背景とした軍部の台頭、このような流れとかぶります。

これらから思うに、今後の注目すべき面は、人民解放軍の動向及び、社会不安に対する中国人民の大きな思想動向にあると思います。
日本においても、日比谷焼き討ち事件などに始まる国民の近視眼的ナショナリズムなどが、軍部の台頭を大きく後押しした事と思います。
さらに、第一次大戦後の経済不況と軍部の皇道派などによる2・26事件などにみられるテロが結びつき、政権は軍閥とナショナリズムにより左右されていく感が強くなっていきます。
中国も、現在の経済格差がさらに強まったり、経済不況が始まると人民の不満は高まり、国策によるナショナリズム教育によるものと結びつき、大きなうねりとなると、今後の派閥抗争を経てしっかりした政権基盤を持つ指導体制となったとしても、国の運営にとっても難しい問題となるでしょう。
さらに、国軍ではなく党の軍隊であり、強力な影響力を持つ人民解放軍による「軍拡」指向と、地方方面軍が力を持つという独特の形態が、上記の人民の社会不安のうねりと結びつくと、国内統治のみならず、対外政策においても、党中央はコントロールが難しくなるかもしれません。

日本人も、このような状況があることを勉強して、感情論でのうねりを作ることは慎重に
ならないといけないかもしれません。
日本でも、中国国内への「人的パイプ」や「要人発言」の扱いなどのソフトスキルの能力が高い人物の育成が求められているのかもしれません。
これらに、極東ではロシアが加わってくるので、なかなか難しくはありますが・・・。

で、投資はというと、まあこの先どうなるかはわからないので、大きな投資は控えめにして比率は今まで通りあまり高めずにいきたいと思います。
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「真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝」を読む

評価:
淵田 美津雄,中田 整一
講談社
¥ 1,995
(2007-11-30)
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ちょっと前の新聞の書評に載っていたので、読んでみました。
内容はタイトルの通り、真珠湾攻撃の航空部隊の総隊長である淵田美津雄の自叙伝ですが、それに中田整一氏の解説が要所ゝについている感じですね。

淵田美津雄は、異例の降格人事で真珠湾攻撃の航空部隊の総隊長を任じられますが、それは逆に彼の力量上の事であって、まさしくこの時代の航空部隊の前線指揮官としての統率力の力量は最高レベルであったことの証です。
それだけでも、真珠湾攻撃に関する本人の談が載っている自叙伝であれば読んでみる価値はあると思うのですが、第二部とも言うべき戦後のクリスチャンへの回心もなかなか考えさせられるものがあります。

実は、この本の価値を高めているのは、中田整一氏の「解説」と「あとがき」ではないかと自分は思えています。
自叙伝となるとどうしても、個人の思い入れが強くなります。
読んでいて自分もその世界に引きずり込まれたのですが、中田整一氏によりその当時の状況の解説及び分析が行われ、冷静に考えることができました。
特に「山本五十六」に対する考察については、この対比が鋭く見ることができます。
彼が「回心」してからは、どちらかというと人間心理の描写の比重が「外国人」と関係におかれるのですが、日本人と彼を取り巻く状況については「あとがき」において伺う事ができます。
またあとがきにおいて、彼のアイデンティティを支えるものについても、やんわりとしたニュアンスですが、述べられているところも非常に興味深いところではないでしょうか。

こういう戦史ものが初めてという方には、ちょっと敷居が高く感じるかもしれませんが、「自叙伝」+「解説」という内容では、非常に良い本だと思います。
これぐらいの内容があるとハードカバーの値段に十分見合うものがありますね。

ちなみにこの本を読んで、映画「トラ・トラ・トラ」を見ました。
ちょっと前にヒットした、ハリウッド某真珠湾攻撃映画は、正直ひどい出来だったのですが、こちらはまだ良いほうです。
当然、結構昔の映画ですので、物足りない方は多いと思うのですが、航空部隊の編隊飛行や低空飛行などは、迫力十分です。
不謹慎かもしれませんが、払暁の真珠湾攻撃への航空隊の出撃シーンは、大変美しい映像です。
真っ暗な甲板に、轟くエンジン音、光るエンジンの光。徐々に日の出と共に、発艦のシルエットが浮かび上がってきて、航空編隊の姿が浮かび上がる姿。
昔の映画ですが、興味と時間がある方は、このシーンは見る価値アリだと思いますよ。
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宇宙飛行士のウェイクアップコールと「プラネテス」

評価:
幸村 誠
講談社
¥ 680
(2001-01)
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先日、NHKで「ウェイクアップコール−宇宙飛行士たちの知られざるエピソード」という番組が放映されました。
宇宙飛行士達の心境の変化を中心として、それにウェイックアップコール(宇宙飛行士達が朝目覚めるためにリクエストする音楽)をからめた内容でしたが、大変素晴らしい内容でした。
民族主義的なイスラエルの宇宙飛行士の心境の変化などは、大変感動的でしたね。
この番組によると、宇宙飛行士達のリクエストNo1は、ルイ・アームストロングの「What a wonderful world(素晴らしきこの世界)」だということでした。

これを聞いて思い出されるのが「プラネテス」(幸村誠 講談社)です。
全四巻完結済みのマンガ本ですが、アニメにもなっているみたいで、ご存知の方も多いと思います。
内容は、人類初の木星への有人飛行のクルーを目指す青年の心理的葛藤と、彼を取り巻く人々との群像劇となっています。
この作品の最後に、人類初の木星有人飛行の成功を知らせるラジオから、「今日という日にふさわしい曲」として「What a wonderful world」が流されるシーンが描かれています。

この本は、なかなか考えさせられる箇所が多いのですが、そのようなシーンの一つが、この「What a wonderful world」を車のラジオから聞きながら、かつての恩師の元に向かう、木星有人飛行の責任者であり有能なエンジニアでもあるロック・スミスの会話にあります。
彼は、エンジン工学の恩師に今後のプロジェクトへの協力を求めます。
しかし、恩師はそれを拒みます。
それに対してロックスミスは
真理の探究は科学者が自らに課した使命です。
「本物の神」はこの広い宇宙のどこかに隠れ、我々の苦しみを傍観している。
いつまでもそれを許しておけるほど、私は寛容な人間ではない。
神が愛だというのなら、我々は神になるべきだ。
さもなくば我々人間は、これから先も永久に真の愛を知らないままだ。
と答えます。
それに対して恩師は
昔の私はどうかしていたのだ。この宇宙を作り給うた神に身の程も知らず挑戦した。
宇宙開発はその罰であり罪そのものだ。
完全な愛を渇望して得られぬまま、それでも人間はその渇望ゆえに宇宙をさまよわずにはいられない。
私はさまようことに疲れたよ。
と。
なかなか悩ましく難しいです。
挑戦こそ人間たるものとするものなのか、または挑戦は愛への希望であると同時に欲望であるとするのものなのか。

地上で小難しい会話が成されている一方、宇宙空間では人として人類としての存在をより感覚的に捉えている主人公がいます。
NHKの番組ではある宇宙飛行士の、多くの人々が宇宙空間に出て、私たちと同じような人種等をこえた人としての感覚・意識を抱いていただくことを望む、といったコメントが紹介されていました。
2001年は過ぎてしまいましたが、果たして私たちが、このような感覚を抱けるときはいつくるのでしょうか?
そのような時が来ることを、またファーストランデブーの時を、幼年期の終わりがくる事を楽しみに待ちたいと思います。 
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